ラン科エビネ属 多年草
球茎は広卵状~球状で長さ、径ともに約2cm。
古い球茎は時に10年以上も残り、地表近くに連なる。和名はこの形をエビに見立てたことに由来する。
直径2~3mmの根を多数生じる。
秋には翌年の新芽を生じ、冬までに少し生長してから越冬する。
葉は2~3枚つき、薄く、長さは15~25cm、形は長楕円形から倒卵状披針形で先は尖り、縦に5本の脈がある。基部は細い葉柄になる。冬を越すと横伏するが、数年間は枯れずに残る。
花は春咲きで、新芽の展葉とともに高さ30~40cmの花茎を伸長させる。2~3個の苞がある。花序の半ばより上に8~15個の花をつける。花はほぼ横向きに平開する。がく片は狭卵形、側花弁は倒卵状披針形、共に先はとがる。唇弁は三つに裂け、左右の裂片が広い。中央の裂片には縦に3本の隆起線があり、先は板状に立ち上がる。唇弁の基部は深くくぼんで後ろに突出し、長さ8~10mmの距となる。花期は4-5月[1]。