トウダイグサ科アカメガシワ属 落葉高木
日本では二次林に多く、山野、平地、川の土手のほか、空き地などによく生えてくる典型的なパイオニア植物である。
雌雄異株で、樹高は5~10mに達する。
春に出る若葉は、鮮やかな紅色をしており、星状毛が密生する。葉は赤く長い葉柄をつけて互生し、形は菱型状卵円形、先端は尖り浅く2〜3裂する。3大葉脈があり、分岐点に腺体がある。裏に黄色の腺点があってアリが集まることもある。
幹は黄褐色から暗灰色でやや赤みを帯びる。
初夏、枝先に穂になって白色の小さな花を多数つけ、雄花には黄色の葯(やく)が目立つ。雌花序は雄花序よりも小さく、花数が少ない。
果実は秋になって10月頃に熟し、蒴果で軟針があり、3列して3個の黒紫色の種子を出す。
暖帯から亜熱帯産の植物であるため寒さに弱く、日当たりを好み生長が早い。木の根は生命力が強く、シュートを生じて繁殖する。また、種子は高温にさらされると発芽しやすくなり、伐採や森林火災により森林が破壊されると一気に繁殖する。
材は軟らかく、床柱・下駄・薪炭に用いる。
若葉は食用となり、和え物やおひたしとする。