福島潟で学習しよう
五頭山麓いこいの森から新潟市方面へ車を走らせると、一面田んぼばかりになります。その真ん中に福島潟があります。今回はここで学習しましょう。
オニバスを見に行こう
まず、オニバスが自生しています。今頃行くと、花が咲いています。
よく小さな子どもが乗っても大丈夫という写真がありますが、あれはオオオニバス。こちらのオニバスは人が乗ったらすぐに沈んでしまいます。
上から見れるところもあります。
オニバスの花は、葉を突き破って出てくることがあります。
花は紫色です。
葉は、真ん中から広がっていく様子がわかります。
ちなみに、このあたりでは、オニバスのことを「どんばす」と呼ぶそうです。
なお、葉が近くにあるからといって、安易に手で触らないようにしてください。ものすごいトゲトゲで、怪我をします。
ハスも咲いている
その近くでは、ハスも咲いています。このハスは、実が食べられることで知られていますが、このあたりの住民のみなさんが手入れしているものですので、許可を得ずに勝手に取ったりしてはいけません。
新潟水俣病のことを学習しよう
1965年に確認された新潟水俣病のことを学習しましょう。阿賀野川流域で新潟水俣病が発生しました。当時の政府が、熊本で発生していた水俣病の原因追及を怠り、原因企業の操業を止めず、さらに当該企業も証拠隠滅をはかり起きた事件です。
今でも、国は被害者救済に高いハードルを用意していますが、新潟県は、そうした基準で認定されない患者も救済する方向で努力しています。
当時は、熊本の水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病と並んで、四大公害と呼ばれました。
原因となった有機水銀が生物濃縮されていったことから、ここでは、水や人間を中心に環境のことを学習できます。
ビュー福島潟から福島潟を見てみよう
そもそも福島潟は、ただの池ではありません。
このあたりは、阿賀野川や信濃川が山の方から下流へ土砂を運び、堆積した平野です。しかし、冬の海岸では、大陸から吹いてくる強い風に押されて砂丘ができます。そのため、川の水が行き場を失います。こうしてできた水たまりが潟です。
かつては、大雨が降ると、すぐに川の流路が変わったり、洪水になりました。現在は、海岸近くでポンプで水をくみ上げて海へ押し出していますので、福島潟の水面は、海面より低くなっています。
ビュー福島潟は3階まで無料。その上の展望台は有料です。単眼鏡も置いてあるので、遠くを眺めてみてもいいかもしれません。
野鳥を観察しよう
福島潟は、国指定の鳥獣保護区です。時期になると、いろいろな渡り鳥がやってきます。野鳥を眺めるのに適しているのが、雁晴舎(がんばれっしゃ)です。
一番上まで上ると、遠くまで見渡せます。目をこらしてみると、木のてっぺんに鳥が止まっているのが見えるときがあります。
大きな望遠レンズをつけたカメラを持って来ている人もいますし、双眼鏡で野鳥の数と種類をチェックしている人も来たりします。
福島潟は、人が自然と一緒に生活している場所です。こうした所で学習してみるのはいかがでしょうか。