ヒトツバタゴ

モクセイ科ヒトツバタゴ属 落葉高木

自生地は全国で数カ所で隔離分布する珍しい分布形態をとる。
成木で樹高は20mを超える。
幹は灰褐色で縦に切れ目が入る。
葉は長楕円形で4~10cm程度となり、長い葉柄を持ち対生する。
花期は5月で、新枝の枝先に10cm程度の円錐形に集散花序をつける。花冠は深く4裂する。雌雄異株であるが、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける株と、両性花をつける株がある雄株・両性花異株である。
秋に、直径1cm程度の楕円形の果実をつけ、黒く熟す。

同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコが複葉であるのに対し、本種は小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」の和名がある。
なお、別名はナンジャモンジャノキであるが、「ナンジャモンジャ」と名付けられる植物の樹種には、ヒトツバタゴのほかにクスノキ(樟)、ニレ(楡)、イヌザクラ(犬桜)、ボダイジュ(菩提樹)などがあり注意を要する。