雨でも雪でも特別な道具なしに焚き火をつける方法

通常時に焚き火はつけられるようになったでしょうか。
次は高難易度の条件でいきましょう。
雨や雪が降っているときの焚き火の付け方です。

新潟の冬なら雪が降って当然

寒いときは焚き火の火がとても恋しくなるものです。
ですが、新潟で寒いときは雪が降って当然です。

家の中で焚き火をすると、すごく煙くなります。
やってみたので間違いありません。
煙たいだけです。
電子製品がなければ、それもありですが、電子製品が誤作動しそうなので止めた方がいいでしょう。
そうなると、雪のある屋外でやるしかありません。

確かに焚き火台という方法はあります。

ただ、どの家庭にも焚き火台があるわけではありませんし、また、雪や雨が降っていれば、それも難しいでしょう。

これからの焚き火の付け方は、特別な道具なしにつける方法です。

なお、五頭山麓憩いの森での冬の焚き火は厳禁です。(冬季期間は休業です)
水道が止まっているので消火できません。
雪が積もっているので消防車もこれません。

ここからの実験は、消火できる場所で、できる限り小さな規模で実施しています。

雪でかまどを作る

まず、降り積もった雪でかまどを作ってください。
風上に口が来るように三方を囲めばOKです。


写真では、左側から風が吹いてきています。

物が燃焼するときに必要なものは、温度、酸素、燃えるものの3つ。
以前紹介した記事の通りです。
風が自然に入るようにするのは、酸素供給のためです。
とはいっても、もともと条件が厳しいので、うちわで風を送る準備をしておいてください。

浮かせる

物が燃焼するときに必要な、温度、酸素、燃えるもの。
雪は最悪です。
水の固体です。
液体になるときに熱を奪いますし、液体になった後も熱を奪いまくります。
雨も同じようなものです。
とにかく、雪や雨から燃えるものを離す必要があります。

今回は運良く晴れてくれたので、上からは心配がありません。
でも、問題は下です。
雪と接していると絶対に燃えません。
そこで、こんな方法を使います。

あじさいの花が枯れた

あじさいの花が枯れたものです。
もさもさしていて、軽い。
これを火床に敷きます。

ちなみに、アジサイの枝は乾燥させると、くるくるすりあわせて火をおこす例の枝になります。
便利ですね。
一家に一本、アジサイ。
オススメです。

他にもこれはどうかなと思ってみました。
竹の枝

竹の枝部分です。そこそこ数集めればいいんじゃ。
そう思ったのですが、結構大変です。
でも、竹は油を含むので、燃えるときはぼわっと燃えてくれます。
ちなみに、五頭山麓憩いの森に竹は生えていません。
あしからず。

というわけで、敷いてみました。
あじさいと竹

灰は意外に形が崩れないものもある

「灰で縄をなえ」と無理難題を言われた殿様が、「縄に火をつけて灰にすればいい」というおばあさんの知恵で助かる昔話ありますよね。
確かに、木を上手に燃やすと白い灰になって、さらさらになります。
ですが、落ち葉は、そう簡単に形が崩れなかったりします。
以前それを利用して、焼き芋を焼きました

落ち葉以上に、紙類は形が崩れません。
だから、五頭山麓いこいの森では、紙の灰はいつまでも形が残って漂い続けるので、着火する際に紙類の使用を禁じています。

今回、火床に近いあじさいの花や竹は、そもそもそう簡単に燃えてくれません。
なぜなら、温度の低い雪に接しているからです。
それらがそこにあり続ける以上、上の枝などは、雪から離れているので燃え続けてくれるはずです。
杉
杉の葉を置きます。
本来乾燥させておくべきですが、なかったのでその辺で雪の下になっていたもの。
あまりいい予感はしません。

柿
その上に柿の枝。
これはそこそこ乾いていると思います。
手でぽきぽき折れます。

では、点火。
点火
白い煙が上がっているのは、「水分含んでるけど、頑張って燃えてるよー」というサインです。
こういうときは、うちわで風を送ってあげてください。そして、たまに細い枝や中太の枝を上に積んであげるといいです。
今回はそんなに長く燃やし続ける気がないので、ほったらかしです。

だいたい、いい感じではないでしょうか。
雪の中で焚き火
風の強い時季なので、徹底して消火は忘れずに。

雨や雪が降るときは

今回は雨や雪が降っていませんでしたが、そういうときは、ただ、上から雨や雪が落ちないようにしてあげればいいだけです。
火が安定するまで、適当に何かを広げて上に広げておいてください。