エゴノキ

エゴノキ科エゴノキ属 落葉小高木

和名は、果実を口に入れると喉や舌を刺激してえぐい(えごい)ことに由来する。
高さは10mほどになる。
樹皮は赤褐色で、きめが細かい。
葉は両端のとがった楕円形で互生する。
花期は5~6月、横枝から出た小枝の先端に房状に白い花を下向きに多数つけ、芳香がある。雑木林を代表する花木の一つ。花冠は5片に深く裂けるが、大きくは開かず、ややつぼみ加減で咲き、雄しべは10本。品種により淡紅色の花をつける。
果実は長さ2cmほどの楕円形で、大きい種子を1個含む。熟すと果皮は不規則に破れて、種子が露出する。
果皮に有毒なエゴサポニンを多く含む。エゴサポニンは胃や喉の粘膜に炎症を起こし、溶血作用もある。

緻密で粘り気のある材は、将棋のこまなどの素材とする。
昔は若い果実を石鹸と同じように洗浄剤として洗濯などに用いた。